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真っ赤な星のぱのネタバレレビュー・内容・結末

真っ赤な星(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

割と序盤、母親が陽に「お金はいつものところにある」と告げ立ち去った後、陽が母親の閉めた扉に鋏を突き立てて泣くシーンがとても心に残っている。
同じ年頃の自分を思い出したから。
親とうまく話せなくて、自室のタンスに鋏をぶっ刺しながら泣いた事。あの頃の話かぁ…と思いながら、残りを鑑賞。

独り善がりに弥生に縋る陽を鬱陶しいなあと思いながら観ていたけれど、
結局は弥生だって行き場がなくて、この物語世界でふたりが寄り添う事は正しい事なんだと腑に落ちる。

上映後のトークショーで井樫監督のお話を伺ったけれど、
「一瞬でも分かり合えた人がいた事を想い出にしながら、ふたりは生きていくんだと思う」とおっしゃっていて、
私はエンディング曲よりもその言葉にすごく救われた。
ぱ