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ロマンティックじゃない?のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)
4.3
ニューヨークで毎日をただ無意味に忙しく過ごす、ロマンティックコメディ映画の大嫌いなナタリー(レベル・ウィルソン)は、ある日、頭を打って気付くと自分がロマンティックコメディ映画の世界でヒロインになっていて…。
監督は『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』で、80年代ホラー映画の世界に入ってしまった若者たちを描いたトッド・ストラウス=シュルソン。脚本は、女優のエリン・カーディロによる原案を『キューティ・コップ』『ワタシが私を見つけるまで』のデイナ・フォックス&ケイティ・シルバーマンのコンビ、そして『シスターズ』ポーラ・ペルが脚色。
ロマンティックコメディ映画が嫌いなナタリーが、「何でロマンティックコメディのヒロインは毎朝完璧メイクで起きられるの?」などロマンティックコメディ映画のお約束をちゃかすセリフの数々、カラフルな世界でみんなから大事にされたり運命の人とロマンティックな出会いをしたりゲイの親友に恋愛相談にのってもらったりなどロマンティックコメディのお約束に沿ったわざとベタベタな展開が、ロマンティックコメディのパロディになっているのが、80年代ホラー映画のお約束をパロディにした「ファイナル・ガールズ惨劇のシナリオ」の監督トッド・ストラウス=シュルソンらしい絶妙な演出。
クライマックスでナタリーが見つけた本当に愛するべき人の正体が一捻りしてあり、女性へのエールが込められた現代的なアレンジになっているのがユニーク。
「ピッチパーフェクト」シリーズでも見事な歌唱力を見せたレベル・ウィルソンが、ホイットニー・ヒューストンやマドンナのナンバーを歌い上げるシーンは、ステキ。
「夢を見るのもいいけど、身近にある大事なものにも気づいて」という現代的なメッセージは、ロマンティックコメディ好きにも響いたラブコメディ映画。
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