アツ

パーフェクト・レボリューションのアツのレビュー・感想・評価

3.0
【手足が動かないからこそ、受け入れる事に関してはプロフェッショナルなんだよ】
そんな1本。

幼少期に脳性麻痺を患い
車椅子生活の中年男性の
クマ(リリー・フランキー)と
精神障害を持つ風俗嬢
ミツ(清野菜名)が
紡ぐラブ・ストーリー。

※(『障害者』表記は今作メインサイト表記に準じています)

お話のモデルは
身体障害者のセクシャリティについての
啓蒙活動や支援を行っている
熊篠慶彦さん。
実話に基づくストーリーだそうです。

今作を観るきっかけは
昨年観た実写版とアニメ版の
[ジョゼと虎と魚たち]です。

実写版では
障害者の性についてしっかり描かれていて
アニメ版では
その部分が排除されたラブ・ストーリーになっていました。

性描写云々については
僕なりに引っかかる部分もあったので
他にも障害者の性について描いた作品があれば…と調べて
今作を鑑賞しました。

障害者の生活や性については
今作の描き方のほうがリアリティがあったと感じました。

それと合わせてやはり自分の中には
障害者に対しての見方に
かなりフィルターが
かかっていたのだなという事も
わかりました。

普通の目で見ていたつもりでしたが
まだまだ偏見があったようです。
ここがこの映画を観て得た
一番の収穫でした。

映画の評価としては
リリー・フランキーの演技力に対して
清野菜名の演技力が釣り合っておらず
個人的には残念な出来でした。
配役と脚本のラストを修正したら
もっと傑作になったのではないかと
感じました。

障害者の性をテーマにした作品で他にもいくつか気になるのがあるので
いずれそれらも鑑賞してみようと考えています。
.
.
.
さて最後に
僕の好きな作品に対して
かなりかなーり
否定的でボロカスにコケおろしている人の
レビューを読んで
(ちなみに僕のフォロワーさんではない)
僕なりに思ったことを少しだけ…。

実写にしてもアニメにしても
ターゲット層がそもそも違うし
同じ事を模倣する必要はないよね。

大体模倣しようとした作品は
失敗しているのが多いイメージ…。

作品の〇〇化って
間口を広げ
様々な人が触れることで
作品の持つテーマに
興味を持つ人が増える事
それが結構大事かな…と。

作品に対して
合う合わないもあるだろうし
僕も唯の映画好き素人目線で
厳しいレビュー書くこともありますし、
否定的なレビューが全部駄目という訳ではありません。
そこは個人の自由ですしね。

ただ
それぞれの作品には
ネットの向こう側に
それぞれのファンがいる事を想像して
【負のエネルギー】をばら撒くような
レビューだけは書きたくないな…と

否定するだけなら簡単だけど
書き方や表現の仕方は
とても大切だなと
自分に対しての戒めとして
大変勉強になりました。

『俺は受け入れる事に関してはプロフェッショナル』と胸を張って言い切った
リリー・フランキーは
超絶カッコよかったので、
あの辺りの心の余裕を持った
大人の男を目指しちゃいましょうかね。
2021年は…。
アツ

アツ