masala

パーフェクト・レボリューションのmasalaのレビュー・感想・評価

3.0
「障害者の性」というタブーな題材に身構えて鑑賞したが、そんな先入観を打ち砕く、開けっ広げでオープンスタイルな作風にすんなり受けいれられた。

本作は「障害者の性」というより「障碍者の愛」に主眼が置かれている。障害者というハンディを持った主人公と、その相手が「人格障害」というダブルハンディを持った二人が幾多の困難にぶち当たる。

 受けの演技に徹したリリー・フランキーに対して、攻めの演技に徹した清野菜名の危ういバランス感覚が良い。そして脇に徹した小池栄子がドラマの要所要所を上手く引き締め好演していた。
 
 やや踏み込み足りない部分も多々あったが、題材が題材だけに、この位のさじ加減が限界なのだろう。重く暗い方向に向いがちな題材を、前向きにとらえた監督のセンスを感じる作品だ。