ヨッシャー

パーフェクト・レボリューションのヨッシャーのレビュー・感想・評価

4.3
障害者の性についての社会派映画ではなく、あくまで障害者同士の恋愛メロドラマだったが、逆にそれ故に重くて苦しいシーンのオンパレードだった。
全てに於いて満たされた人間などいないし完璧な人間などいないというメッセージを散りばめる中で、小池栄子の異常なまでの聖人ぶりと急転直下でクソ映画と化すラストには引いてしまったが、実在の人物をモデルにしていることもあり敢えてこう描く事でこのフィクションとしての主人公たちに救いを持たせたかったんだと思う。
社会派ではなくメロドラマと書いたものの、障害者の性や恋愛についてパブリックな場で議論するとき、やはり直接的だったり過激だったり人の目を引く表現でないと世間が目を向けない現状はどうしてもあると思うし、この映画は敢えてそれを大々的に豪華キャストですることによってその問題を一つ先のステップに運べる力を持たそうとしているし、その力がある作品だと思う。
ただやはり映画としては、ラストがダサすぎる。
ヨッシャー

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