猫

パーフェクト・レボリューションの猫のレビュー・感想・評価

3.2
いろんな意味で衝撃的な映画でした。
自分は人格障害の人と接したことがないので全く彼女を理解できず、
ハチャメチャな(よく言うと純粋で単純な)性格の娘だとしか受け止められませんでした。
とにかく、彼女の強引で威圧的な声を聞いているだけで、萎縮してしまいました。
それが「障害」と言われれば
理解するよう努力しなければいけないかも?とも思いますが。

彼(リリーさん)からは障害が感じられず、
つまりは彼女のように、他者に対して、迷惑をかけない(迷惑をかけられいたのは、最初のうちは彼だけでしたが)から
私にとっては普通の人にしか見えなかった、と言うことだと思います。
特に最後の方では
恋人のことが恋しくて仕方がない、普通のおじさんにしか感じませんでした。
(この時のリリーさんの顔の演技は凄いです。)

そういう風に考えると
目に見える障害(身体的)の方が
受け止めやすいのだろうな、と思います。
ただ、家族にとっては、そんなもんではないでしょうが。
褒めているのでもけなしているのでもなく、彼女の周りの人は大変だなぁー、と思います。
彼女が人格障害になった原因が少し語られますが
原因→障害
となるものなのか?
疑問でした。
彼女のエネルギッシュさは、私はとても苦手でしたが
その活気が、彼の人生観を変えただろうな、とも思いました。  
凄くいいセリフを言うんです。
子供を持つことに対してビビってる彼に対して。
その台詞はとても好きでした

ただ、映画としては
「一年後」がファンタジーになっていて、ガックリ来ました。
何のためにこの映画を撮ったのだろう?
「障害」を身近に…という意図ならば理解できます。
あと、普通って何だろう?と思わせてくれた映画だとも思います。

 2017.10.04 TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞
猫