ニクガタナ

星めぐりの町のニクガタナのレビュー・感想・評価

星めぐりの町(2017年製作の映画)
3.2
豊田市で豆腐屋を営む老人が、花巻市で被災し家族を失った独り身の遠縁の少年を引き取り、1年かけて 少しずつ心を通わせて行く物語。爺さんと少年ものってこれまで外れない鉄板ジャンルだと思ってたが、本作は残念ながら失敗例。長渕剛主演作の監督ってイメージが強いベテラン黒土監督には申し訳ないが、脚本も演出もビックリするくらい古臭くて失笑。まずキャスティングが謎。76歳にして映画初主演の小林稔侍は納得の下手さ。脱がない壇蜜も言うに及ばず。新人の子役が酷い。久しぶりに下手な子役見た。地元オーディションであえてそういう子を選んでるんだからしょうがない。消防車のサイレンや地震でパニックになって逃走したり、亡くなった妹の面影ある保育園児見つけて捕まえようとしたりPTSD描写がいちいち大げさで嘘くさい。豊田市の地域活性映画に都合良く東北の震災をネタに使われた感があって、親戚ガチ被災してる宮城県出身者としてはちょっと見過ごせない。劇中登場する飯がどれも美味そうなのが唯一の救い。最後は雨ニモマケズで締め。まさかの止め画で終い。感動させようたってそうはいかねーぞ。平田満がちょっと良かった。佐津川愛美がダサダサに演出されて気の毒。星めぐりの町って、星空出んの1カットのみでタイトルが意味不明だが「星めぐりの歌」にかけてんの?宮沢賢治の便利使いが過ぎる。
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