生島寿恵

テリー・ギリアムのドン・キホーテの生島寿恵のレビュー・感想・評価

3.5
ドン・キホーテとは
セルバンテス作の小説の主人公。現実的ではなく、空想を好み、正義感にかられて動く、行動派の人間を指す。(引用)

テリーギリアム監督作品は頭で考えちゃダメだ。分かってる。分かってる。
「未来世紀ブラジル」に感動し、「パルナサス」で???となり、本作に至ったわけだけれどまさかこんなシュールなギャグをかましてくるなんて…。まだ彼が掴めない。
途中ドン・キホーテが歌い狂うシーンなんて福田雄一監督作品を彷彿とさせるほど。「このシーンの現場の雰囲気どうなってんだろう」とか「いい歳したおじいさんが狂った演技をしてる」こととか考えるとおかしくて映画館で盛大に笑った。

途中まではついていけてたけどやはりテリーギリアム。気がつくと迷路の中にいた。ただ「ブラジル」とは違い鑑賞後はその迷路に留まることなくむしろどこか清々しい気持ちすらあった気がする。

テリーギリアムは、「空想を好み、正義感にかられて動く。」そんなドン・キホーテに自分を重ね合わせたのかもしれない。最後は夢に敗れるがまたその意思を次の誰かが受け継ぐ。
(個人的には原題の「ドン・キホーテを殺した男」も好きだ。殺した男というのは他でもないトビーだろう。)

とにかく明日の方を向いて目をキラキラさせるドン・キホーテと冷静に真面目なツッコミを入れる対局の2人のコンビが面白かった。

尚、内容はない。


追記:
ジョナサン・プライスってブラジルの人やんすご〜〜〜〜!!!!!!
生島寿恵

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