スクワッド “極”悪党、集結』イドリス•エルバはいい役者ですね。終盤の彼らの決断が道徳心や正義感によるものではなく、あくまで映画に突き動かされてるように見えるのも、諦念や徒労感が一回りしたかのような彼の顔面あってのものだろう。
露悪的といっても倫理的不快感に踏み込む描写はゼロだし、観客が死んでほしくないと思うようなキャラは死なないので、ガンはあくまで”自由”に職人仕事をしたといった感じ。それでもこの規模の映画でここまで趣向を凝らしたグロ、不快描写の数々を見れたことは素直にありがたい。
ただダニエラ•メルシオール周りの感傷的な描写には流石にうんざり(タイカ•ワイティティ、俺は監督としてはともかく役者としてのコイツは心底嫌いです)。これだけ自由を与えられても嬉々としてこのような描写をするなら、これからガン作品を追いかけて行く上でこの感傷性は絶えず付き纏うのだろう。
