ひっきーくん

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結のひっきーくんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジェームスガン監督がもつ、MCUのなかでも特にコメディっぽいノリがやっぱりスーサイド・スクワッドと相性が良かった!キャラ萌えの密度が半端なくてそれだけで見てられちゃう映画!ビジュアルイメージや衣装デザインもバカバカしくもヒーローじみた者もいてそれが一層シュールな雰囲気作りを成功させている!!

前作は初の実写映像化で様々な説明やマン・オブ・スティールを含むDCEUの真面目なノリをある程度引き継いでいかないと行けなかったため、結果コミカライズやOVAを含めたスーサイド・スクワッドという作品群の中にしては真面目ないい子ちゃんな作品になってしまったことは否めない(エアー監督の本来の構想ではもっと過激で深みのある作品だった、らしい。投獄経験や出自の面白い経歴をもつ監督がさまざまな要素を盛り込んていたらしい……が例によってワーナーとのゴタゴタがあった、らしい)

今作がその2016年版のリブートとも続編ともどちらともとれる構造になっているのはあくまで「前作が説明やってくれてるところは省くよ!」っていうことのアピールだったのだ!
しかもそのおかげで話もサクサクだし、前作キャラが死ぬ緊張感やバトルの過激さ今旧の対比でより際立つ!

冒頭の上陸作戦はノルマンディー上陸作戦のプライベート・ライアンを彷彿とさせる過激な人体破壊や無常観でそれだけで目を引き、オシャレなBGMはよりガン監督の趣味で洗練され、破壊的なノリはポップで凶悪に表現されることで心地よさに変換される。それでいてキャラ萌え=キャラの立ち具合もバッチリ!

悪人だけど魅力のある人物像を描けているのもだいぶ強い。全キャラかわいい!!っていう構造まで組めてしまっている脚本のパワーが素晴らしい。

ただ市民反乱軍を虐殺したブラッドスポートのラストバトルの中継を見た娘が「この人いい人や!!うちのオトンやで!!」って喜んだり…みたいなブラッドスポートがあくまで「ヒーローに見えてる」部分を本気で喜ぶ娘みたいな狂ったシーンには納得行かなかった
あとマジモンのアマンダ・ウォーラーなら、多分あのあとマジで殺し屋に頼んで部下皆殺しにしてると思う