もうみんなが口をそろえて言ったことだろうけど……、とにかくジェームズ・ガンの本領炸裂!実際観たら、身に染みてわかりました。ここのところMCUに感じがちなモヤモヤが一切なくて、ぐっときた。
不謹慎ギャグやゴア描写がそれほど得意でないわたしですらアガってしまったし、まずはジェームズ・ガン監督の笑いと音楽のセンスが大好きなので、そこが本当に楽しかった。
あとはとにかく悪党たちのキャラ描写がすばらしかった。こんなノリでもみんなちゃんと「悲哀」がある。協調性0。いなたいコスチューム。美学/行動原理/抱える傷も違うはぐれ者たちだけど、子どもや小動物など「弱者」に対するルールはそれぞれ一貫している。距離を縮めるキャラにはきちんと必然性があるし、馴れ合いすぎない関係性やそれが永続的でない感じもよかった。
ポルカドットマンがクラブで踊るシーンは、彼に見える世界のグロテスクさと、画のこっけいさがないまぜになりつつも、シーン全体としてはものすごい多幸感があって、よくわからない感情で泣きそうになってしまった。
個人的には娘のキャラがラットキャッチャー2に、息子のキャラがナナウエ(知能レベル、体型、くいしんぼ!)に似ていて、とてもかわいかったです。