ポップさん

世界で一番ゴッホを描いた男のポップさんのレビュー・感想・評価

5.0
ゴッホの複写をひたすら下請けする中国人経営者が、本物のゴッホを見に行き、別人になって帰ってくる話。ヨーロッパに卸した商品のピンパネ価格に驚き、そして、本物のゴッホを目の当たりにして実物の色使いに職人的な反省をしつつ、歴史に残り、商いを充実させる為にはオリジナル作品を作らねばならないことを自覚する。社長の仲間たちがとにかく面白い。いま、まさに眠れる獅子である中国が目覚めようとしている、その情勢がへんぴな地方都市の複写画家たちに乗り移る。監督の悪趣味でコミカルな演出に、なぜか泣きたくなる怪作。