このレビューはネタバレを含みます
西洋の恋愛は残酷な悲劇を結末に迎えることが美しいとでもされてるのか観客に望まれてるのか。この映画も悲劇だけれど、それを上回る上質な人間ドラマって感じの面白さがあった。
アニーとジャン、ジャンの母親、有閑紳士のピエール、それぞれのキャラクターが独自の異なる意思をもってスクリーンの中を動き、一つの物語として完璧に機能している。こういう映画みると完成度高い教科書みたいだなと思うけど、単に好みの問題もあるのか。
全体的にジャンが悪い
せっかくアニーがジャンと結婚する決意をしたのに、ジャンは母親の言いなりになって結婚やめるとか言い出すし、いざ振られたらストーカーまがいになり、最後には銃まで持ち出す。最後に会いたいとわがままを良い、結局自分を撃つ始末。
やっぱ絵描きは暗い人間なのか
顔も見たくないと言いつつも、旅に出ようとする息子の金銭状況を心配し、財布の中身を雑に取り出し母親に渡す優しい父親。
(ところでこのシーンを見ていて男はつらいよでさくらが旅に出る兄のために自分の財布からお金を取り出し兄に持たせるシーンを思い出す)
冒頭で、この映画にはチャップリンは出ていない喜劇でもないと注意書きがされているのが面白い。
Time heals, and experience teaches that the secret of happiness is in service to others.
時が傷を癒やし、幸福の秘訣は他人に尽くす事だと教えてくれる。