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バンブルビーのpicaruのレビュー・感想・評価

バンブルビー(2018年製作の映画)
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【予想外の話】

『バンブルビー』観ました。

トランスフォーマーシリーズの最新作。過去作のトランスフォーマーを全く観ていなかったけど、本作はシリーズ1作目から20年前の話なので、時系列的には一番最初ということで、何も問題なく、むしろ先入観なしにワクワクだけを持ち込むことができた。

そんなワクワクの先で待っていたのは、予想外の展開だった。

☆SFアクション映画だと思ったらハートフルドラマだった!!

本編では地球外生命体バンブルビーの秘密が明かされる。戦闘ロボットのゴツゴツした映画をイメージしていたが、ヒューマンドラマ要素が強く、トランスフォーマーシリーズのコアファン以上に、私のように今までトランスフォーマーを観てこなかった層に対してウェルカムな姿勢がありがたい。映画そのものがバンブルビーのような愛しさと人懐っこさに溢れている。STARWARSシリーズをR2-D2ではなくBB-8からはじめる感じかね。違うか(笑)

☆ハートフルドラマだと思ったら真のトランスフォーム映画だった!!

「バンブルビーちゃんかわいい♡」
という期待しかなかったのだが、いざ本編を観てみると
「バンブルビーちゃんかっこいい.....!!」
だった。車から戦闘モードへのトランスフォーム、そしてタイミングよく車へ戻る柔軟性。CGアクションに見とれていると
「バンブルビーちゃん愛しい」
の答えに行き着く。
実は、外見の変形だけでなく、性格や心の動きといった内面もトランスフォームする映画だったのだ。それを可能にしたのは間違いなく、主人公の女子・チャーリーである。

☆真のトランスフォーム映画だと思ったら超女子映画だった!!

自在に変形できるバンブルビーに目が行きがちだが、これは一人の少女・チャーリーの物語だ。チャーリーは父親を亡くし、孤独を抱えている。だからといってか弱いわけではなく、ロック好きで、自分で車を修理するほどメカニックな女の子。
こんな女の子が暴走したら?
私の大好きな映画になるにきまってる。
チヤホヤされるわけでもない、友だちが多いわけでもない、そんな車庫に引きこもっているような子が自分の得意分野で地球を救おうとしたら?
地球以上に私が救われるにきまってる。
『バンブルビー』は女子の魅力が美しさを超えて爆発する映画だ。

このあとも映画はたくさんの面を見せてくれる。
時に、音楽映画に変形したりもする。バンブルビーはDJバンブルビーの顔も持ち、音楽を使って人と繋がろうとする。
本作を車で行ける映画館で観た自分を褒めたい。鑑賞後、スピーカーから映画のサントラを響かせ、運転しながら帰宅する時間は控えめに言っても最高だった。ずっと家に着かずに車に乗っていたい気分にもなった。

『バンブルビー』

たった2時間で、何度視点を変えて楽しんだだろう。映画を観ながら、何度心が揺れ動いただろう。

一番トランスフォームしたのは映画を観た私たちの心かもしれない。
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