ノラネコの呑んで観るシネマ

ポラロイドのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ポラロイド(2018年製作の映画)
4.0
作風が全く違うので、クレジット見るまで気付かなかったが、これ「チャイルド・プレイ」と同じ監督だ。
あちらは80年代スラッシャー風味だったが、こっちは寒々しい情景が印象的な、「リング」系のミステリタッチ。
自作短編がベースだそうだから、こっちが本来の作家性なんだろうが、なかなか器用だな。
内気な女子高生が手に入れた、古いポラロイドカメラ。
そのカメラで撮られると、写真に不気味な影が現れて必ず死ぬ。
写真に写ってしまった高校生たちが、殺人カメラがどこから来たのか、一体何の呪いなのか、秘められた謎を探ってゆく構成は、殆ど「リング」と同じ。
映像的には、部屋の中も外も、明度が非常に低いのが特徴。
恐怖演出も、基本は暗い場所で見えない陰の部分を生かす正攻法。
登場人物たちも良い感じに地味な顔立ちで、日常のリアリティを高めている。
ポラロイドがモチーフ以外は特に新鮮味は無いが、丁寧に作られたオカルトホラーで結構好き。