ヒナタカ

ナインイレヴン 運命を分けた日のヒナタカのレビュー・感想・評価

4.0
9.11をエレベーター内だけで、つまり現実の歴史的大事件を『ソウ』や『フォーン・ブース』のようなソリッドシチュエーションで表現した映画です。

エレベーターに閉じ込められる5人のキャラクターは、鼻持ちならない実業家、彼に失望した妻、ギャンブル好きのビルの保全技術者、精神不安定気味の女性、子煩悩なバイクメッセンジャーと個性豊か。彼らをなんとしてでも助け出そうとするエレベーターオペレーターの女性も含めて、すぐに大好きになれるでしょう。『メジャー・リーグ』のチャーリー・シーンと、『天使にラブ・ソングを…』のウーピー・ゴールドバーグという豪華共演も見どころですね。

極限状態における人間ドラマとしての魅力がたっぷり、災害時における危機管理について学べることも多くあるため、日本人にとっても興味深く、大いに感情移入して観ることができるでしょう。上映時間が90分と短いことを感じさせない、密度の高い秀作に仕上がっています。おすすめ!
ヒナタカ

ヒナタカ