題材はシリアスだし、現実世界で起こっているだろう不条理をしっかり描いてるのに、淡々としたコミカルさにくすっと笑いをもっていかれてしまう。
インペリアル・スシへの一瞬の変貌。銅鑼の鳴る店内と半被ユニフォームに、わさびごっぽり寿司(ニシンの酢漬け版)は笑っちゃう。そりゃ日本人観光客もお葬式さながら無言で退店していくわ。笑 竹田の子守唄のBGMチョイスもなんかツボった。ジミヘンの肖像画?ポスターが似つかわしくなくて、ああこういうお店あるよなあとじわる。
ダイナーでひとり腰かけるシーンの、壁に入った一筋の光が印象的だった。
監督はとっても優しい人なんだろう。人は冷たくもなれるし優しくもなれる。人は助け助けられながら生きていく。世間の冷たさにやられてしまいそうになったらまた観たいと思う。