クラリッチ

希望のかなたのクラリッチのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
3.5
試写会にて鑑賞。
アキ・カウリスマキ監督作品初心者です。
心が揺さぶられるというよりは余韻が深く、考えさせられるというよりは気づかされる感じ。知らない世界の片隅での出来事を、社会の理不尽を、社会の底辺で絶望の底で必死に生きようとする主人公を。フィンランド映画ならではの音楽と暴力と旅という土台があって、インディーっぽさやコミカルさが際立っていてとても良かった。
台詞回しや映画の中で流れるリズムが独特で不思議な世界へ迷い込んだ感じ。過去の歴史ではなく、今もどこかで起きている話だとするとぞっとする。何も出来ないけれど、この映画がひとりでも多くの人や国へ広まっていって欲しいと願うばかりです。