会話も感情表現も少なくて、無愛想にも見える登場人物だけど、みんなでカーリドを不器用に助ける姿は見ていて心があたたかくなった。
レストランで働く人々と、ネオナチグループの対比が印象的だった。不景気で職にありつけないって言うしんどい状況にある時、レストランで働く人々のようにカーリドを助ける人たちもいれば、カーリドを痛めつけるネオナチもいる。その対比を見て、自分が辛い状況にあっても困っている人を助けることができるかどうかに人間としての善が見えてくるのかなと思った。当たり前のことでも余裕がない状況だったら実行に移すことは難しい。でも移民問題が叫ばれている今、こういう自分と違う他者にどれだけ思いやりを持つことができるかが大切になってくるんだと思う。
この映画は私たちがどう移民問題にどう向き合って、どう行動していけばいいのかを教えてくれる。
