希望のかなたの作品情報・感想・評価 - 4ページ目

「希望のかなた」に投稿された感想・評価

しを

しをの感想・評価

4.0
カウリスマキは内と外の温度差みたいなのをシニカルに表現するのが上手い 過度な感動を強要しない 無難なやさしさが丁度いい
グルー

グルーの感想・評価

3.3
難民問題を扱った作品

無愛想なオーナーさんだが優しいんだなぁ
あんな出会い方で手を差しのべるなんて!世の中捨てたもんじゃない

コントみたいな場面もチラホラ
重い話だからそんなに笑えない(・・;)
ささやかな善意で少しは希望が持てたらいいが…
地味に感じたが、なんだか心にじんわりとくる
でも、最後はこれで?、、、終わりかい(笑)
左に

左にの感想・評価

4.5
あ〜この、あき、かうりすまき感!
これこれーあたしの気持ちがなんて言ったらいいか分からないけどいい感じになるやつ!やっぱり好きだー
そしてあのワサビ、、この映画で笑うとは思ってなかったのに笑った
戦火で家族を失い、身一つでフィンランドにたどり着いたアレッポ出身のハリド。唯一の生き残りである生き別れた妹をこの国に呼びたい彼が味わう希望と絶望、また彼を受け入れる人々と受け入れられない人々を静かに描いた作品。
久しぶりにカウリスマキの作品を見たらブレッソンの影響を強く感じた。90年代後半に生まれたわたしが映画を通して学ぶ戦争は第二次世界大戦やベトナム戦争、イラク戦争といった自分がリアルタイムで経験したことがないものばかりだったが、本作はわたしの知っている戦争、そのリアルを突きつけられる。ネオナチが東ドイツ地域に多いのも、ソ連主導の旧東ドイツでは過去の反省(反ナチ教育)が行われなかったからで、戦争が語られるときに切り捨てられる一人一人の個人的な悲劇は教科書には載っていない。だからこそ、こういった文学作品や映画は古今東西問わず必要とされるべきだ。
kazata

kazataの感想・評価

4.0
アキ・カウリスマキ監督独特の演出とテンポによって開始早々から睡魔との戦いが繰り広げられ……というのは毎度お馴染みの流れ。で、30分くらい経って頭と身体が慣れ始めてきたら突然「スゲー面白いじゃん!」と興奮し始めて──僕はこれを"アキカウリスマキーズ・ハイ"と呼んでいます──そのままラストまで突っ走って「あーいい映画観たわ!」で終わる……もちろん今回もこの流れ通り。

フィンランド(含めて北欧諸国)でも社会問題化している"難民問題"をエンタメ映画として軽やかに描いてみせるベテラン業を堪能させて頂きました。

途中で日本ネタ(場内爆笑でした)が出てくるけれど、フィンランド同様に"難民問題"(移民問題でもいいけど…)は自分達の問題でもあるんだ!とちゃんと考えないとなんだよね。
そしてその時には「自分もあのレストランメンバーの一員でありたい!」と強く思いました。
誰もが幸せになる世界を作りたいなら、自分だけが幸せになるという考えを捨てるべき。
もし完璧な世界があるとしたら、そういう世界なんだろう。


カウリスマキ作品の中でも、これが一番好き。
前作(ル・アーヴル)と本作で、初見の人でも監督の独特な世界観に入りやすい作風になっているような気がする。

社会問題について言及しつつ、監督が根本的に考えている、“負け犬”のような人々であっても“勝ち組”の人々よりも豊かであるということ。
たとえ貧しくとも心は豊かであり、毎日を懸命に生きているということ。
引退作でやりたかったであろうことと、伝えたいことが凝縮されている。
これまでのキャストと、sushiとワンコ。
そして単純なこと。
誰もが平等であるということ。

現実問題として、移民や難民という問題は根深い。
実際ヨーロッパだと日本よりはこういった問題には敏感だろうし、日常的に多いことなんだろう。
すべてがリアルに感じられないから、こうしてどこか関係ないものとして感じていても、こういった世界が存在しているというのが現状。


自分(自国)の生活が苦しいほど、他者(他国)の生活を考えられなくなる。
本作は貧しき経営者が、困っている難民に手を差しのべることで、物語は進展していく。
優しさは優しさで繋がっていき、最後には観客へと繋がっていく。
「いい人に助けられた。」というセリフが印象に残るが、それは助けられた当人がいい人だからであるんだよね。
たとえ経営が上手くいっていなくとも、これより悪くなることはない。
だからとりあえず続ける。
そんなんでも生きていけるから、もっと明るく生きたいもの。


今まで貧困層に寄り添ってきたカウリスマキ。
前作に続いたテーマとして扱っている難民問題にも通ずる思いがあるんだろう。
実際受け入れに対する審査には難しいところもあるだろうが、あのシーンは珍しく主人公の内なる怒りが表現されていた。
実際にその現場を見れば、どれほどすさまじい場所であるのかはわかるだろう。
でもすべての難民を受け入れるというのは現実問題難しいところもある。

「死ぬのは簡単。でも私は生きたい。」
なぜ人は死を選ばざるをえない瞬間が訪れるのだろう。
誰か人を苦しめているとしたら、それは同じ人が行っていること、及び人間関係によるもの。
みんなが生きたいと思える世界を作るためには、小さなコミュニティであれ、他者を尊重することを忘れてはいけない。
いつしか誰もが希望を持てる世界は、現状では難しい。
優しさや温かさは波及し、人種や国境を越えて伝わっていく。
その一歩のためには、まず自分から変わっていこう。

監督引退という言葉は辛いけれど、これからまたひょっこり戻ってくるかもしれないし、とりあえず楽しみにしておこう。
そしてアキ祭りもとりあえず本作で終了。


希望が生まれる。
そんな世界を夢見て。
難民というシリアスな問題をテーマに、困っている人に手を差し伸べる人間の善意、一方で難民に冷淡だったり排斥しようとする現実が描かれる。が、言うほど単純な話では無い。カウリスマキ監督独特の無言無表情でそれらが描写されるので、登場人物たちの立ち位置がかなり掴みにくい。シンプルに言い換えれば、善人か悪人か掴みづらい。ましてやそれらの登場人物が中東からの難民とフィンランド人なのだから、日本人にとっては尚更だ。

だが、だからこそ引き込まれる。映像が発するわずかな情報からテーマを読み取ろうとする楽しみが最後まで途切れない。どんなメディアで発信されるかにもよるだろうが、情報の押しつけすぎは却って飽きられるということを、改めて気付かされる。プラス、無表情な芝居はやはり笑える。
EIKUNN

EIKUNNの感想・評価

4.0
カメラワークが好き、小さな優しさの積み重ねで人は成り立っているということ。
オクマ

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4.0
重い題材だけれど、コメディシーンは凄い好きだった。
無口だけど優しい人が多い。
エンタ

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4.2
英語タイトルは、the other side of hope。バルト海を超えたフィランド側の大陸を指しているのでは。

バルト海を渡り、北欧へ逃げても居場所はない。場所を主張したとして殴ったとしても、簡単に殴り返される世界ーー、希望の「彼方」は北のフィンランドではなかった。
では、東の海の向こう側の島、つまり日本が希望の彼方なのか。残念ながら違うようだ。物語の後半、私たちが吹き出してしまうような想像の理解で東の彼方は描かれる。

メディアが発展した国際社会だとしても、「こちらとあちら側」の理解は所詮たかが知れていると、淡々と痛切に描かれるのだ。