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名もなき野良犬の輪舞のmsyのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
4.2
キングオブアニキ、
新しき世界のチョンチョンを
超えたと言ってもいいアニキが現れた…!
ベイビーお待たせ!
うん、待ってた!!

だいたい、食事の音で始まり
漁港で豪華な魚料理を食べてるっていう
オープニングで掴みはOKが過ぎます。
ヤバイノワール始まるよっていう。

ジェホが赤いオープンカーで
シートを倒して寝そべる姿を見て
ヤバイだけでなくスタイリッシュな
匂いも大いに嗅ぎとった。
ヒャッヒャッっていう笑い方に
瞬時にキャラも確立された。
こういうのはあかん。
まんまと心持っていかれてしまう。

悪い男が、乞い求めてやまないものを、
卑怯な真似をして手繰り寄せる。
手に入りそうになったら
自分の画策に足元すくわれる。
その間の、信じていいのか?
信じてくれてるのか?の駆け引きに
息が詰まり、
画策なしでは結局手に入れようもなかった
だろうという絶望感は
絶対的アニキが「落ちた」あの瞬間を
思い出すと強烈な切なさに変わっていく。

これがなければどんなに人生
生きやすくなるだろうって思う「感情」
というものに、
悪い男が振り回される姿は官能的だった。
エレベーターの中で身体検査、
めちゃめちゃウエットだった。

それらがスタイリッシュな映像で奏でられて
新しいノワールが出来上がってました。
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