モモモ

名もなき野良犬の輪舞のモモモのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
4.4
計算され尽くした構図とカット割り、二転三転する物語構成、それを心地良いテンポでセンス良くまとめた編集で魅せる韓国産ブロマンス・ノワール映画の傑作。
軽薄さで塗り固めた兄貴も、端正な顔立ちで叫び暴れる弟分も、すぐに泣くし何だか胡散臭い旧友も、冷徹冷血冷静な女刑事も、キャラ立ちし過ぎた登場人物達に飽きる事がない。
便所でのジャレ合い、エレベーターでのネクタイ、浜辺の戯れ、ブロマンス好きとしては「わかってるな…!!」の連続だった。
照明と構図でシチュエーションを最大まで活かすアクションと暴力描写は眉唾物だ。
この作品にはあれ以上の物はないと言い切れるOPとそれに完璧なアンサーで応えるEDに大満足。
ラストに畳み掛ける男達の噛み合わない運命の歯車には心打たれた。
不思議な魅力を放ち非常にクセになる映画だった。
これからも何度も観返す事になるだろう。
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