ぴろぴろ

名もなき野良犬の輪舞のぴろぴろのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
4.0
面白かった。 裏切りを知って生きて来た者には、信じ切るって簡単じゃない。 いっそ馬鹿なら良かったのに。 組織の中の立場も有り、人間だもの感情も有る。 切なさと悲哀に満ちた闇の中の男の世界。
オープニングから引き込まれ、救いのないエンディングに尚、余韻の残る映画だった。
刑務所の中で知り合った暴力団組織の幹部と若いチンピラ。 自分以外の人間を信用せずに生きてきた男が、やがてチンピラと固い絆と信頼、兄弟の様な友情で結ばれていく…
と思って観ていた2人の男の関係が、「えーっ、そんなぁ」
思いもよらなかった あることをキッカケに崩壊していく。
チンピラの正体は…
時系列を前後させて、実は真実を知りながら騙し合い、それでも巧みに寄り添いながら真っ黒な腹の中を探り合う心理戦。 確かに唯一無二な存在だった時期もあったはず。 「おっさんずラブ」っぽい?要素もありながら、哀しき宿命に翻弄される2人の男。
イム・シワンが美しい。 これからも注目しよう。 だから尚更、無慈悲で冷酷なオンナ上司が憎たらしかった。
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