おなべ

名もなき野良犬の輪舞のおなべのレビュー・感想・評価

名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)
3.7
刑事とヤクザの歪んだ絆…。韓国映画を好いて観る人であれば予告映像の虜になる事間違いなし。映像がとにかく格好良くオフビート、映像・演出に関してはスタイリッシュでケレン味の効いた作品に。勧善懲悪の調和はどうでもよく、二転三転する展開に誰が味方で敵なのか分からなくなるような心理戦も楽しめる韓国ノワール映画。

とある港にて2人の男の会話から物語は始まりいきなりの急展開…常軌を逸した語り口には唸らされる…。ネーミングセンスのあるタイトルも的を得ていて、ちゃんと映画鑑賞後にその意味が理解できるようになっているのが尚良い。アクションも中々。

やってる事は非人道的だけど、どうしても感情移入してしまうのはキャラクターの魅力から来るものだと思う。特にシニカルな高笑いで人を蔑み、無慈悲ながらもどこか哀愁が漂い哀しげな男ジェホを演じた《ソル・ギョング》の、次第に変わっていく様が見どころ。

裏切りに次ぐ裏切り…。
おなべ

おなべ