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すばらしき映画音楽たちの2naのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.0
リュミエール兄弟からトーキーの時代が到来し、TVの台頭で低迷し、様々な傑作が生まれ再び黄金期がやってくる、そんなハリウッドの変遷を支えた映画音楽のドキュメンタリーで、とてもすばらしかった。

撮影された素材をもとに音楽を付けていく作業は見ていて興奮するし、出来上がった音楽を聴いて再び興奮するという、気持ちがずっと上がりっぱなしだった。

ジョン・ウィリアムズ、トーマス・ニュートン、ハンス・ジマーetc.と、各時代に重要な音楽を作ってきた偉大なコンポーザーはもちろん、トム・ホルケンボルグ(Junkie XL)、トレント・レズナーにアティカス・ロス(Nine Inch Nails)といったミュージシャン畑のアーティストによる音楽も革新的だったことがわかり、どちらも好きなアーティストだけに感慨深いものがありました。レズナー&ロスにいたっては映画音楽第一弾の「ソーシャル・ネットワーク」でいきなりオスカー受賞だから、その才能がよくわかるね。

映画のシーンと音楽を切り取った編集なのに、「E.T.」のエリオット坊やとの別れの場面や「スター・ウォーズ」のおなじみのテーマが流れただけで泣けてしまった。思えばこれまで鑑賞してきた映画で良い、と思った作品って、どれも音楽が良かったことを改めて感じました。良い映画には必ず良い音楽があるもの。

エンドロールの最中、ジェームズ・キャメロン監督が「タイタニック」製作時に、ジェームズ・ホーナーが送ってきた音楽について語っているエピソードでまたも泣いてしまった。あれも良い音楽だ。

いやー、久々にドキュメンタリー映画で心揺さぶられました。