映画音楽に対する多角的な考えとそれに対する情熱と恐怖が伝わる作品だった。
映画の中で音楽を聴いても、映像に対する共感性を促進するものと考えていたが”音楽は映画を昇華させる”という言葉で感服した。
音楽の重さを感じさせるような映画音楽を撮るために何十人もの演奏者が携わっているということを意識したことがなかったということに気づいた。
作曲者に向けられる責任の重さとその恐怖は測りしれないけど、縁の下の力持ちとして活躍している人々の存在を映画を見終わった人は感じるべきなのかもと思った。
見たことのない楽器、いっぱい出てきた。
備忘録(アマゾンレビューより)
(前半)
・無声映画の時代、音楽は周囲の音を消すためだった。
・初めてオーケストラを付けたのは「キングコング」であった。
・映像に音合わせすることをスポッティングという。
監督は映画の感情を音楽に変換できないので、この作業は重要になる。
・映画音楽にはモチーフが必要だ。
ベートーベンのような、「未知との遭遇」
・その後、ジャズ、(ビッグ)バンド、ギターなど様々なものが加わった。
・1960年代半ばから1970年代初頭;オーケストラからの離脱が起こる。
フォークミュージックなどのシンプルなものが加わる。
(後半)
・現在の録音スタジオでの演奏場面、ミキシング場面が紹介される。
彼らの素晴らしい能力に感心させられる。しかし彼らに感情がコントロールされているような気分になった。つまり、定型的な気分に落とし込まれるのだ。コンピューターで加工するのでなく、もっと生の演奏を大切にすべきではないか。
・ハンス・ジマーの最後の言葉が印象的だ。
「オーケストラがなくなれば、人類の大きな損失になる。」
「言葉の裏に自分を隠せるが、音楽は、自分をさらけ出すしかない。」
・音楽が主役になることはあるのだろうか。
『すばらしき映画音楽たち』(英: Score: A Film Music Documentary)は、2016年にアメリカ合衆国で製作された、映画音楽を題材とするドキュメンタリー映画である。ハンス・ジマー、ダニー・エルフマン、クインシー・ジョーンズ、レイチェル・ポートマンなどの映画音楽作曲家がインタビュイーとして登場したほか、ジョン・ウィリアムズなどが資料映像で登場し、また脚本家・映画監督のジェームズ・キャメロンや研究者など、作曲家以外の映画関係者も出演した。(ウィキペディアより)