ちろる

サミラのちろるのレビュー・感想・評価

サミラ(2016年製作の映画)
3.7
ドイツの移民問題を軸にした、なんとも言い難い、微妙な後味が残る短編。
ただただ、サミラが可愛いからよけいに胸がキリキリと・・・

密航によって入国した密入国者の1人の女性が船の中に立て篭もりをした。

そして通訳として駆り出されたヤノッシュ。
女性を説き伏せて、外へ出すのだけが彼の仕事だったはずなのに・・・

恐らく自分たちの子どもを育てることはできないヤノッシュとその恋人それが想像できるから、サミラの事を愛おしく抱きしめる恋人の表情だけで泣けてくる。

自分がヤノッシュだったらどうしていたのだろう?と考えてしまう。
そしてあのお母さんの立場だった場合はいかに?

あの決断が苦しくてと彼女にとっての我が子への最後の愛だったのだろう。
ヤノッシュの声を聞いて、大丈夫かもしれないと希望を見出したのだとしたら・・・
女性もどんな思いで我が子を手放したのかと思うと切ない。
平和な日本にいる事を改めて感謝したくなります。
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