yukihiro084

ビッグのyukihiro084のレビュー・感想・評価

ビッグ(1988年製作の映画)
5.0
息子の誕生日で東京ドームシティに
行ってきた。僕の世代で言う
後楽園ゆうえんち。

ここのアトラクションは、
こじんまりとした感じといい、
アトラクションのデザインといい、
どこか懐かしく、大人ではなく
子供寄りのアトラクションも多く、
うちの息子にはちょうどいい。

夜のベンチに座り、車のアトラクションで
遊ぶ息子を見ながら、映画に出てくる
移動遊園地っぽいよな〜って思う。
さすがに(ゾルダー)はないよな?って
キョロキョロしてみる。
移動遊園地が出てくる映画だと、他には
(君に読む物語)か?クレープをパクつき
ながら想う。たまに息子に手を振る。

レナードの朝のペニー・マーシャル監督。
そしてゲイリー・ロス。
傑作(デーブ)を書いたゲイリー・ロス。
共同脚本はアン・スピルバーグ。
そしてまだ、コメディ俳優だった
トム・ハンクス。88年は多くの映画ファンが
トム・ハンクスという稀有な才能を持った
俳優を(発見した)年だった。
その才能を見せつけた(パンチライン)と
今作(ビッグ)でトムは一躍、スペシャルな
俳優になった。(まっ魔人ブウではないが、
この5年後にトムは第3形態になるけど。)

移動遊園地の占いマシーン ゾルダーに
大きくなりますようにとお願いした少年
ジョッシュは、心は少年のままで、
中年のおっさんになってしまう。

実際、小学生の父親になってわかるのだ
が、トム・ハンクスの(子供っぷり)は
驚愕もので、もう子供そのものだ。
凄い再現力。うちの息子そっくりだ。
ここまで凄いのか、と改めて知る。

17歳から映画を観続けてきたから、
普段の生活の中で、観た映画のシーンが
よくフラッシュバックする。
結婚式でも葬式でもボーリングでも、
ちょっとしたデートやデート中の
口論でも、ふと、お気に入りの映画の
シーンを思い出し、あの作品のあのシーン
みたいだなと楽しい気分になる。
最近は息子くらいの年齢の子役が出ている
作品をよく思い出す。そしてその作品の
今まで知り得なかった景色を知る。

ロバート・ロッジアとピアノを連弾する
シーンは、映画史の名場面のひとつだ。

ラストあたりのスーザンとのやりとりも
忘れられない。いいセリフもあった。

傑作とか凡作とか、何と呼ばれてもいい。
当初どれほど期待されて公開されの
だろうか?大作と呼んでいいのか?
もっとこじんまりとしたお話だと思う。
だけど、
このたまらなくチャーミングな作品が、
ちゃんと大ヒットをして、多くの映画
ファンの心にちゃんと届いている。
映画を残してゆくのは、
映画会社じゃなく、ファンだ。

息子がもっと大きくなったら、
どんな映画が僕の前に現れて、
また違う景色を見せてくれるんだろう。
楽しみでしょうがない。
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