フィンランドで実際に起こった魔女狩り事件をベースにした作品。
『ミッドサマー』で記憶に新しい、北欧の民間信仰や占い、薬学が残る村に、新たな判事が左遷されてくる。
判事は魔術の存在を否定し、最新の法学に基づく「理性的」で「科学的」な裁判を執り行おうとするが、実際に行うのは理不尽な言いがかりと拷問に基づく異端審問、というのが皮肉だったし恐ろしかった。
ただ映画のつくりとしては冗長で、同じようなシーンが多いし、俳優陣も感情表現に乏しく、飽きやすかった。
所々で微妙なぼかしが入るのも気になった。
また、主人公の少女が本当に不快だった。夢見がちで身勝手な不倫に走るまではいいが、非常に偽善的でイライラした。
私があの人物だったら、末代まで祟りそうだ。
主人公になんの思い入れも抱けなかったので、ラストシーンもあまり響かなかった。