カピバラの娘

トロイのカピバラの娘のレビュー・感想・評価

トロイ(2004年製作の映画)
4.0
200億以上の制作費をかけトロイ戦争(トロイの木馬の登場)を描いた歴史超大作。中心となるのが、ブラッド・ピット演じる無敵のギリシャ戦士アキレス(アキレス腱の語源)と、エリック・バナが演じるトロイ王国の最強の王子ヘクトルとの対戦です。両者の体は鍛え抜かれ、まるで彫刻そのもの。ブラッド・ピットは当時40歳にしてこの体を作り上げたかと思うと脱帽もの。しかも動きが身軽で力強いこと!

原作はホメロスのギリシャの叙事詩『イリアス』ですが、オリンポスの神々も出てこない、神話的な要素を全部取り除いた人間のドラマとして作り上げてあるので、誰にでも分かりやすく親しみやすい内容になっています。決して単純な善悪の対決ではなく、伝説の英雄たちにそれぞれのドラマが展開していきます。

この映画はとにかく役者も含めて映像がとても美しい。マルタ島でセットを組み撮影されただけあって、CGでない本来の海や自然の美しさがそのまま撮影されています。戦闘シーンはCGの技術も駆使され基本的には息をつかない迫力あるものに仕上がっていますが、個人の決闘シーンの描写に比べ、集団戦術の描写に関しては少し物足りなさも感じたりしました。とはいえ、最後まで飽きさせず楽しませてくれる映画です。