ごてふ

少女邂逅のごてふのレビュー・感想・評価

少女邂逅(2017年製作の映画)
3.6
イオンシネマ板橋にて。平日夜の部。若年の単身者中心に一桁と閑散。淡く粗い色調は自主映画を思わせる。じっさい二十代前半の女流監督の自伝的要素もあるという。いじめやリストカットなど、もはやお約束のシークエンスが少々辛いが、感性豊かに揺れる乙女の心情を描いて清冽。突如現れた蚕( 繭) の化身は、イマジナリー・コンパニオンやソウル・メイトの類と考えれば違和感はない。その親交は時に非日常性を帯びて、つまりは映画的と云うことになる。もとより美少女とは、その存在自体が悪魔的な存在であると思ふ。余程能天気な10代を過ごした者で無い限り、スクリーンの中で微熱のような自己嫌悪やくすんだ孤独に懊悩するヒロインの姿には共感する部分はあるだろう。
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