片腕マシンボーイ

聖なるものの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

聖なるもの(2017年製作の映画)
3.8
好き、好きなんやが、もっと好きになれた可能性を秘めた勿体ない作品

映画を1本も撮ることなく3年生になってしまった映画研究会所属の岩切、彼は妙な噂を耳にする
4年に1度、新歓の時期にだけ現れる謎の黒髪色白の美少女をヒロインに迎えて作品を撮るとその作品は大傑作になる!
新歓合宿で黒髪色白の寡黙な新入生が深夜に全裸で海に入るのを見た岩切は彼女こそ噂の美少女に違いない!と確信、彼女を誘い映画制作にのりだす!
しかし岩切の作る映画はあまりにシュールで、熱意が空回り、周りのスタッフはついていけず妙な違和感を感じ出すが…、ってフェイクドキュメンタリー

ムーラボ2017年の長編グランプリ作品
いやぁ、これ最初は特に期待もせずに、ムーラボのんなら観とこ〜、ってな感じで暇な時間にカフェで見始めたんやが、いきなり巨乳ちゃんの谷間を接写し始めるもんやからな、くぅ…周りの女子の視線が刺さる!何の羞恥ぷれいやねん!なって、一時停止、帰って正座しながら巨乳ちゃんとこからもっかい観た!ぺろぺろ

しかしそんな下世話な作品かよぉ…なんて侮ることなかれ!これは映画制作映画としては、某〇〇〇を止めるな、にも負けない可能性を秘めている作品やったし、怪異を描いたモキュメンタリーとしては「コワすぎ」シリーズや、「呪ギャル」「ほんとに映した!妖怪カメラ」なんかに匹敵出来る作品になれた思う
可能性?なれた?…いやな、所々フェイクドキュメンタリーとしては破綻していたし、イメージ映像で所々はぐらかされたんが残念よなぁ…

要は途中から意味わからんくなってくるんよ…、いやな、脚本がダメとか監督の演出力不足とかではなくて、そこまで併せて作品の持ち味なんやろうが、マシンボーイってば、リンチの映画以外はわかりやすくあれ!派ぁやからな、後半15分くらいのイメージ映像の羅列とかで、それまで完全に掴まれていた心がふわぁ〜って逃げ出した

途中までは青春×怪奇×アホみたいな感じでワクワクしていたんやがね、めちゃ洗練されているんよ
劇中内のキャラと、岩切監督はじめ、キャスト陣の現実でのイメージを混同させることによってドキュメンタリー感増し増しやし!正直どこからどこまでがフィクションなんか謎よなぁ
監督の岩切一空は実際にこんなヤバいヤツなんか?ってゲラゲラなるし
謎の黒髪美少女〝南〟ちゃんの発する奇妙な空気にはゾワゾワすっし
いやいやながら撮影に協力することになる小川さんの可愛らしさ!ぺろぺろ、かわいこちゃんを可愛く、時にエロく!撮れるだけでもう信用出来る監督よなぁ!あ、もちろん巨乳ちゃんもな

劇中劇のカオス感も良くてめちゃ観たいし、あ、あとタイトルバック最高!

でもな終盤な、特撮シーンも楽しかったんやが…、作品的にはマシンボーイは普通に固定の映像だけで良かった、爆発とかいらんかった
あと南ちゃんと小川さんのキャッキャウフフシーンも演出が過ぎた、あのあたりから、よくわからん別の世界?のシーンも増え、興が冷めましたよなぁ…、映画(虚構)と現実の狭間を描きたかったんやろうが、マシンボーイはアタフタした

なんかめちゃイチャモンつけてる?でもマシンボーイもっと好きになりそうな作品やったから、悔しくて…でも岩切監督にはこれから注目していきたいです!
白石晃士亡き今、次のフェイクドキュメンタリーの雄となるか?はたまた全く違ったとんでもない作品を撮ってくれるんか期待したい!
とりあえず、巨乳ちゃんの谷間接写と、かわいこちゃんの滝行、ボテ腹男子を見たければ…ぜひ観れ!

ってかほんとに傑作なったなぁ、新歓の黒髪色白美少女伝説はほんまやった!