このレビューはネタバレを含みます
アガりまくる!傑作!サム・ペキンパーの世界!汚い策略で破滅に追い込まれて兄貴分の鶴田浩二まで殺られてしまう弱小組の組長、菅原文太が兄弟分の梅宮辰夫に無言でドスを渡し、敵陣地に殴り込みをかけるラストは、完璧『ワイルドバンチ』!
血糊まみれになって砂埃の中、突っ伏して倒れる二人は本当にペキンパー映画さながらなんですよ!くどいけど。あ、でも文太より不器用にしか生きられない鶴田浩二のほうがかっこいい。
全体的に夕暮れのオレンジの光が素晴らしくて、鶴田浩二の出入りシーンが突然手持ちになるカメラと相まって特に印象的。あのシーンは東映のパイセン、内田吐夢の『人生劇場 飛車角と吉良常』に着想を得たのでは?
梅宮辰夫の弟分のボクサーのジョーってキャラ、同じく深作の『恐喝こそわが人生』にも出てきたよね。どっちの作品でも、死ぬ時に拳をシュッシュッてやっててくそワロタのだが。