これぞウディ・アレン。
ウディ・アレン×コニー・アイランドに間違いなし。
同じく「ここではないどこか」「こんな状況じゃない自分」を求めてもがく主人公として、『ブルー・ジャスミン』のケイト・ブランシェットを凌駕するケイト・ウィンスレットの演技!素晴らしいです。
ボサボサ髪にシミーズ姿の彼女の貫禄といったら!
主人公の顔を照らす眩しいほどの夕陽のオレンジと、日没後の寒色とのコントラストが印象的。
観覧車が見える部屋やカラフルで、陽気な音楽が流れるコニーアイランド…一見楽しげな背景に全然胸が踊らないのは、そこで描かれるのが、醜くて滑稽で、決して綺麗じゃない物語だからか、それとも遊園地がほんのひと時の快楽を享受する場所だと知っているからか?
まるで目の前で極上の演劇を観終わった後のような、不思議な満足感。