女と男の観覧車の作品情報・感想・評価

「女と男の観覧車」に投稿された感想・評価

御年82才。巨匠ウディ・アレンと同じ時代を生きてる幸せ。しかも現役のウディ・アレンの新作をほぼタイムリーに観れるなんて!  

主人公が友人にアドバイス求めたのに、結局それを言葉とは裏腹に反故してしまう男の性よ。 奴にはかなわないとうすうすわかっても突っ走ってしまう女の性よ。普遍的なテーマではあるけど、アレンにかかれば一味も二味も違って見えてしまう。 ケイトは彼女の言葉どおり演じてたな。うん、演じてた。最初のラッパ呑みから最後のシーンまで。最高で最悪だった(褒めてる)
ii

iiの感想・評価

4.5
音楽、テンポ、カメラワークからセリフのセンス、演者の演技と、カメラに向かって話すライフガード。身体うねった、うなづいた、唸った。なんでここまでわかるんだろう。観察眼、すごすぎる。今更、褒めてるのはおかしいのやろな(笑) 初めて観ましたウディアレン監督。
夏の悪夢。巧すぎる。おっさんは新しい嫁を愛そうとしたけど、血の繋がりのある娘に心血を注ぎ、新しい妻はおっさんに友情だけを感じ、息子を愛そうとするが、若い男に走り。娘は誤った結婚の末に親父に泣きつき若い男に恋して。若い男は年上の枯れるような女にロマンスを感じたが若い女に走り。
彼は言ったはずだ、ロマンを取らずに現実の年上の女を愛すと。彼の友人は諭した、感情より理性だと。それに納得しかけた彼だったが果たして現実とは何か?
そして振り向かれない息子は火で遊ぶ。観覧車が部屋に照って青や赤になる。
息子は海に火を観る。父に燃える母を観る。酒に溺れる母を観る。現実を、虚構をただただ見つめる。ライフガードの梯子の下で。

2回目
赤と青の光の使い方が抜群。真っ赤な嘘と偽りなく映えるブルー
okke

okkeの感想・評価

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Life's but a walking shadow, a poor player. 2018年11月 キネカ大森にて
グイグイ引き込む見事な作劇術。ラストのケイト・ブランシェットは「欲望という名の電車」のビビアン・リーを思わせる名演。
それにしても、ウディ・アレンの作品は40年に渡って見続けており、稀有なことだ。
時代背景やレトロな雰囲気や映像が良かった。このラスト?って感じで私には合わなかった。
ウディ・アレン流の語り口は老いてなお磨かれて、わかりやすく人間の悲喜劇をさらりと描ける余裕っぷりが凄い。笑っちゃうほど悲惨で、全員なにかが欠けている。紙一重で噛み合わない埋められない家族模様が、遊園地の舞台でグルグル回転している。

舞台は50年代のNYコニーアイランド。
極彩色に彩られた海辺の遊園地は現実を忘れさせてくれる夢のような場所。しかしここで働きながら暮らすギニーとハンプティ夫妻の色褪せた生活は極彩色とは程遠い。

酒癖が悪く禁酒をしている夫ハンプティ。
常に偏頭痛に悩まされている妻ギニー。
放火ばかり繰り返す息子リッチー。
ギャングに追われ身を隠す娘キャロライナ。
イビツさを絵に描いたような家族の形は、海辺のイケメン監視員ミッキーが入り込むことによってさらにややこしいことに。

全編通してケイト・ウィンスレット演じるギニーのアラフォー女(欲求不満)振りが素晴らしい。
プレゼントに時計を買うあたりからもう笑いを堪えるのが必死で、危うく暴発しそうになった。義理の娘とミッキーの関係をしつこく詮索するくだりでは部屋のライティングが赤や青に揺れて、表情の七変化がこの映画のハイライト。
ミッキーを演じるジャスティン・ティンバーレイクの軽薄な感じ、憎たらしさもありつつ、実は一番真っ当だったりして。

コニーアイランドにある不思議な観覧車『ワンダーホイール』の不規則な軌道で動くゴンドラのように、家族の輪は綺麗に回ることはなく呆然。

コニーアイランドの観覧車、乗ってみたい。あ、『ウォーリアーズ』見たくなった。
上旬

上旬の感想・評価

2.9
好きでもないし嫌いでもない。

ウディ・アレンにしては重い終わり方だよね。
心臓痛なった
久々のウディアレンのシリアスな名作。ケイトウィンスレットの独り舞台!テネシーウィリアムズみたいだ!設定はちょっと『いそしぎ』に似てる。どうしようもない人たちの歪んだ恋愛模様。登場人物皆最悪。中でも主人公が完全に狂ってて淫乱。悲劇だけど喜劇にも見える。
欲望と言う名の電車のビビアンリーやサンセット大通りのグロリアスワンソンを彷彿とさせる演技!
ヒロイン二人に惚れられるモテ男は誰?と思ったらジャスティン・ティンバーレイクだった。撮影は『地獄の黙示録』『暗殺の森』のビットリオストラーロ!だから登場人物の心象風景を色で表現してしまう名人芸!全員が上手い!しかもいつもの意外な展開に逃げてない。アレンの老練した手腕。見事!
emu

emuの感想・評価

3.7
観覧車は上昇したら下降するしかない。上に行けば行くほど気持ちは高まって見える景色も美しいけれど、下に下がるにつれて現実に引き戻される。
誰一人幸せになれない負のループ。ジャズとレトロな光の演出がより哀愁を帯びていてウディアレンらしくてやっぱり好き。
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