nishi

終わった人のnishiのレビュー・感想・評価

終わった人(2018年製作の映画)
2.5
家族のため、生きていくため…がむしゃらに働きつづけ、定年を迎えやっと自由な時間を手に入れて初めて気付く。
やりたいことがない。何をしたらいいのかわからない。
ただただ時間を持て余す日々。
そして、希望に満ち溢れ、輝いていていたあの頃を懐かしむ。
やりたいことを見つけ頑張っている同級生を羨み、そして現実を受け入れられず愚痴る。自分はこんなハズじゃなかったと…。

前半は、そんな枯れオヤジが余生をどう生きていくのか?とワクワクしながら観ていたが、中盤からはさすがに映画。まさかの展開ばかりで、親近感すらおぼえていた枯れオヤジが一気にどこか別の世界の人へ。もっと庶民的な展開で進んでくれた方がより楽しかったかも。
笑えるところもあったけれど、コメディとしては中途半端な気がして少し残念だった。

劇中の『思い出と戦っても勝てない。大事なのはそこからどう生きていくかだ。』というセリフがグサッと刺さった。
今の幕が下りた時、次の幕を明るく上げるために、今から少しずつ準備をしていこうと思った。

それにしても、ダンディでかっこいい役(おちゃめな時もあるけれど)が多い舘さんだけれど、枯れたオヤジは新鮮だった。
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