人間、ある程度の歳になってくると老いへの恐怖が出てきますよね。それで節制したり、体鍛えたり、怪しげな薬に頼ることもあるかもしれないし、外科的な力を借りることも。。。
青山シアターで配信されてるMYFFFの長編作品の一本。MYFFFの映画、ほとんどの事前知識なしで観るので結構展開にビックリしますが、これも相当でした。
なんじゃ、こりゃ、って感じ。
前半1時間観終わった感じだと、『その男、ヴァン・ダム』的な実在の俳優が自分の状況や評価に自虐的につっこむ構造で、ただし、ヴァンダムほどギヨーム・カネの自虐がリアルで笑えない感じでした。
だって、俳優なら、歳を取ることによって若い役ができなくなる、って悩みはむしろ当たり前に思えるから。
ギヨーム・カネの妻(実生活でも劇中の役でも)マリオン・コティアールは女優業も充実し、賞なんか獲ったりするから、嫉妬でますますギヨーム・カネは自分の俳優としての自己を見失っていきます。
と、ここまでだとなんかちょっとフランス映画らしいアイデンティティーに苦悩する俳優の話かな、と思いきや。
後半のギヨーム・カネの壊れっぷりの凄まじさ! これはコメディなのか? ホラーではないのか???
ってか、顔! 特殊メイク? 体! 合成? あれ、マジでやってんの???
予想外の展開も甚だし過ぎる!
これフランスだと爆笑なんだろうか?
ギヨーム・カネがこの役やるのどう受け止めるんだろう。
日本だと、そうだなぁ。。。
阿部寛とかがこの役やったら、日本人はどう思うのか? 笑うかな。日本人なのに『テルマエロマエ』でローマ人やるどころじゃないけどね!
なかなかの怪作でした(^_^;)