りお

悪女/AKUJOのりおのレビュー・感想・評価

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
4.0
「殺人の告白」から韓国映画にハマり始めた私にとってはずせなかった一本(同じ監督)。
何故か予告編を観る機会がなかったのですが、韓国映画には絶大の信頼を寄せているので、女殺し屋が主人公の話、という前情報だけで鑑賞したらのっけからやってくれたよね笑
「ハードコア」を観た人には既視感を覚える主人公視点での派手すぎるアクションシーンから始まる今作は、最後まで息つく隙なく駆け抜ける。
育ての親でもある最愛の夫を殺された女殺し屋の主人公が、復讐の為に単身対立組織に乗り込んで100人以上(いたよね?)の構成員全員を殺害。
その後国家組織に拘束され、施設に送られた主人公は、亡き夫の子を産み、国家の暗殺者として服従する人生を送り始める。
施設を出所した主人公は国家の監視を受けながら娘と二人つつましく暮らしていたが、監視役の国家職員の青年と思いがけず恋に落ち、青年もまた任務で深く傷ついた主人公を愛するようになり、ようやく人並みの幸せをつかみかけた主人公だったが、結婚式の日、思いがけない人物が主人公の前に現れる・・・
この結婚式での1ショット(純白のウェディングドレスを着た主人公がライフル銃を構えるシーン)がとある映画サイトで今作のキービジュアルに使われていて鑑賞前にもチェックしてましたが、本編での見せ方が最高すぎました。
この1シーンを見せる為に他のストーリーが作られたのでは?と錯覚してしまうくらい。
この結婚式での一件を境に物語は佳境へと突き進んでいきます。
今作も様々なアクションシーンが楽しませてくれますが、特にラストのカーチェイス(韓国映画ではお約束)は言わずもがな圧巻。
終わり方も含みを持たせた感じでキレイに着地していて、とにかく美しかった。
苦手なグロシーンは避けられない作品でしたが、アクション時はものすごいスピードで映像が切り替わるのであまり苦にはならず。
タイトルの「悪女」は韓国表記?
日本での悪女の意味とは全く異なる為、タイトルで先入観を持たない方がいい。
とりあえず、現時点で2018年の最高傑作。
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