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悪女/AKUJOのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

殺し屋として育てられたヒロインは、育ての親を殺された報復から敵対組織を1人で壊滅させてしまう。その後、国家機密組織に拘束され、政府直属の暗殺者として10年間組織の任務を勤めれば自由の身にすると告げられる。任務の中、ヒロインは隣人の男性と恋に落ち、2人は結婚式を迎えることになるのだが…という話。

言うならば肉体派アクションの全部のせ作品。現時点の業界のトレンドになっているあらゆるアクションを取り込んだ印象で、冒頭の主人公視点映像での敵対組織への殴り込みからほぼノンストップで格闘シーンが続き、銃撃戦や日本刀での鍔迫り合い、カーチェイスから他の車へ飛び移るなど、凄まじいスピードで次から次へとバリエーション豊かなアクションを堪能できるので、相当満足度は高い。ニキータやキルビルなどの女性が闘う映画好きな人にはオススメ。
反面、設定がごちゃごちゃしている割に、ストーリー性が薄く、しかも分かりにくい。登場人物たちに魅力がなく、行動原理もいまいち伝わってこない。主人公と娘と結婚相手の絡みだけは心温まるエピソードだったが、全ての設定が主人公を復讐に駆り立てるためだけに存在しているようで、のれなかった。監視カメラに証拠が残りまくっているのも迂闊だなあと思った。あと、主人公が一緒に訓練した同僚の暗殺者の扱いがあまりに酷かった。
まあ、そんな細かいこと気にする映画ではないのかもしれないけれど。ラストのバス車内での乱闘シーンとその決着は豪快で見応え充分。
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