好きな某有名文化人女史がTVでイチオシの映画ということで推薦していたので見た。
ディストピア好きにはたまらない逸品だ。壮大な世界観に感心した。
地下世界に住むマリガンたち以外のすべてにリアリティを追求した造形に敬服する。
そしてストップモーションアニメにもかかわらず実写を意識したアングルも魅力的だ。広大な地下世界を俯瞰的視点で見せるところも地下の孤独感をよく表している。
地下で光がない？(暗くはないんだが)から目がないクリーチャーにはエイリアンヘのオマージュか。ほんのちょっとグロいところもいい。
ただ、主人公が調査で地下に行く目的が途中で違う展開となる所がストーリーとして完結していないのが残念ではある。
だが鑑賞後に監督のインタビュー記事を読んだらYoutubeでの第一作(知らなかった)の次の第二作である本作と、この第二作で資金繰りできれば作るという第三作の構想があり、ストーリーはつながっていて絵コンテまで完成していると知った。
だから主人公の結末がやや消化不良的なのかもしれない。
いずれにしてもこのディストピア世界の細部まで作り込められた造形をみるだけでも一見も二見も価値がある。ぜひこの世界に浸ってみることをオススメしたい。
第三作が見られることを願う。
