ベルサイユ製麺

ゾディアック 覚醒のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

ゾディアック 覚醒(2017年製作の映画)
2.5
以前、職場に凄く仕事の出来る物静かな同僚がおりまして、私は密かにリスペクトしていました。ある時、軽い気持ちで連絡先の交換を申し出たのですが、なんと彼のメールアドレスには“〜zodiac@docomo〜”という文字列が含まれていたのです!
…なんで? 映画ファンなの?それともシリアルキラーマニアなの?あんな大人しそうな人が?いや、まてよ?ゾディアックってまだ捕まって無いよな…。まさか⁇、等と酷く混乱してしまいました。

…幾度となく映画化された超有名な超メジャーシリアルキラー・ゾディアックの映画です。一般的にはデヴィッド・フィンチャー版(今見るとキャスト凄い!)が余りにも有名ですが、その影で斬新かつ鋭い視点を持つ、隠れた名作が有るのでは?…という甘い望みは粉々に打ち砕かれましたね。
今作は、ゾディアックの過去の実際の事件を踏まえ、彼の正体に接近した者達を消すため、再びゾディアックが動き出す!というお話です。一言で言って不謹慎。被害者の遺族の感情とかどう思ってるのでしょうね?せめてゾディアック風(胸に△と◽︎を重ねたマークが描いてある)の創作物とかにすれば良いのに…。
登場人物が皆さんなかなかのトラッシュでいらっしゃるので、お話の行く末が気にならないのが残念です。例えれば、EDMの野外パーティに巨大な隕石が接近中!あー、まぁ、いいんじゃないッスカ?って感じです。映画のルックは意外と悪くない、というか普通なのですが、何というかツッこむ気力も奪われる様な杜撰な展開です。一応ラストに杜撰さの言い訳みたいなオチがついているのですが、それがかえってダサくて、ラストに手書き文字で「…FIN?」て出てきそうなムードです…。全体的にはまるで午後ローの為に作ったような感じで、字幕で観てたのに吹き替えのように思えてきましたし、コレをデヴィッド・フィンチャー版だと思い込んだ人による風評被害が心配だなぁと思いましたね。


…で、後日、意を決して同僚に聞いてみました。「あのー、メールアドレスに“zodiac”って入ってますよね?アレって…」すると、「あー、なんかメールアドレス決める時に着てたTシャツに書いてあった単語です。」

…何ですと⁇⁇
人はメールアドレスをそんな動機で決めるものなの⁇⁇⁇