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ハッピー・デス・デイの海のレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)
3.8
怖くてあまり観ないからホラー映画はパニック系かスプラッター映画の2種類と大雑把に捉えていた。
スプラッター映画は得意だけど、パニック系は怖すぎて1人では見られないから、この映画もパニック系だと思っていて、観るのに結構覚悟したんだけど、全然違った。
ホラーも奥が深いんだ…怖いからと言ってあまり手をつけていなかったのもったいなかったと後悔。
ホラーへの恐怖心が薄れて、好奇心を掻き立てられた。

殺される自分の誕生日が無限ループ。
《死》を描く映画を見るたびに
『生きる』をもっとちゃんとしようと思う。
《死》を意識することで
対照的な『生』を全うしようとする。

ツリーが同じ日を何回も過ごしていく中で、やっとこの無限ループの出口を見つけ、希望とやる気に満ち溢れていたのに、また殺される誕生日に目を覚まし、絶望に落ちる。
次の日を『生きる』ために言動を毎回模索し、その都度感じる感情や葛藤する気持ちも違う。
観ているうちに、置かれている環境は違えど、命を授かった人間が行う『生きる』という人生の意味を持っているのは主人公のツリーと私たちも同じだなと。
【Today is the first day of the rest of your life】カーターのドアに貼ってあるステッカー
私たちも残りの人生の最初の1日を毎日生きている。
生きていれば毎日が残りの人生の最初の1日。
当たり前のように明日がやってきて、『生きる』をする。
だけど、『生きる』ことが出来るのは、当たり前じゃない。
その1日を大切にして生きないと。

…そんな深く考えずに観ていたのに、感想を書いているうちに深く考えてしまった。

そして、ジェシカ・ロースの演技がとっても好き。
若い頃のキャメロン・ディアスみたいに表情豊かで、やりきる演技が気持ちよく見れる。

お祝いしたいなと思ったら、カップケーキに蝋燭一本立てて、ふーして食べよっと。
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