FREDDY

祈りの幕が下りる時のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

東野圭吾の人気ミステリー「加賀恭一郎シリーズ」第10作の映画化で、阿部寛主演による「新参者」シリーズの完結編である本作。率直に言って、とても素晴らしい作品でした。加賀恭一郎を演じた阿部寛をはじめ、浅居博美を演じた松嶋菜々子や浅居忠雄を演じた小日向文世、14歳の浅居博美を演じた桜田ひよりなどといったキャスト陣は魅力的で心惹かれるものを強く感じましたし、思わず見入ってしまうほど、それぞれの演技が素晴らしい。キャストに関しては申し分はないですね。そして、日本橋署刑事の加賀恭一郎を軸に描かれる物語はとても面白く、中島ひろ子が演じる、押谷道子の腐乱遺体がアパートの一室から発見された事件の真相を追求するとともに、"加賀恭一郎が所轄の刑事のままでいる理由"や、"母親が失踪した理由"が語られ、点と点を結ぶ、登場人物らが織り成す家族ドラマには大きく心を揺さぶられましたし、終盤に至っては観ているのがただただ辛くて苦しく、思わず言葉を失ってしまいました。本作は観るべき作品だと思いますし、前文で触れた通り、素晴らしいとしか言いようのない映画ですね。強くオススメしたい一作。焼身自殺を図ろうとしている浅居忠雄を、娘である浅居博美自らが手にかけるシーンは未だに頭から離れません。
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