ベルサイユ製麺

プライム・ターゲットのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

プライム・ターゲット(2016年製作の映画)
3.0
ジャケット写真のムードと、あんまりにもなキャッチコピーから、これはきっとアクションコメディなのだろう。例えばキングスマンみたいな…と。

実際は至って普通のサスペンスでした。家族を人質に取られたベルギーの首相が、会談時にアメリカの大統領を殺すよう迫られ困ります。うむむ…。

子供の頃のこと、父親が何処で聞きつけてきたのか「のう、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ゆう映画がおもしろいんじゃろ?借りに行こうや」と誘ってきたことがあります。珍しく事も有るものだと思いながらも自分も見たかったので父の車でレンタル店に向かいました。車中で父『なんか昔に行く話なんじゃろ?』→私『うん、30年前に戻るんよ』→父『あん?30年⁇…ほんなら恐竜とか出てこんのか!』。父は車を路肩に停め『なんなら、30年…』。結局そのままUターンして帰宅。父はさっさと横になって昼寝を始めてしまいましたね…。
“コレジャネエワ”です。

快活で軽薄なアクションを期待していたところで、重厚風の硬質なサスペンスが来る…。せめて逆ならば。
このパターンはマズイです。すっごく冷静に観てしまう。うーん、きっと脚本の段階では傑作出来た!って思ってたんだろうなーとか、悪役のアジトのシーンでのマーチングドラムっぽいBGMはあるあるだなぁとか。顰めっ面で誤魔化したつもりだが、脚本が穴だらけだなぁ、とか…。
似たような構造のサスペンス映画観てていつも思うのですが、果たして“首相の家族が殺される!”とか、“アメリカの大統領が危ない!”とかに親身になれるものですかね?“このままだと議会に毒ガスが!”とか言われても、どうぞどうぞって思ってしまうのだけど。なんか前提を間違ってるのではないかな?
まあ、自分も途中でお風呂掃除したり、アイロンかけたりしてたので、作品との向き合い方に問題があったとは思うので、引け目を感じて3.0です。

父はあの後、お昼寝の夢の中で恐竜に会えたのかなぁ?今だったらfilmarksで恐竜時代に戻る映画をすぐ調べてあげられたのになぁ。