塩犬

シークレット・オブ・ハロウィンの塩犬のレビュー・感想・評価

3.0
ジャンルはホラー枠だけど内容や怖さ度合いから観てもどっちかと言うとダークファンタジー枠。ホラーとしては点数低めだけど作品としては好み。目立った伏線が多くなんとなくラストは想定内だが、驚きを得るよりも物語のあたたかさに点数をあげたい。
幼い頃にした遊びを“幼い頃は”友達だったいじめられっ子とする。語られる物語は空想の世界を育てそれは現実の彼らと徐々に重なり始める。夢を見るのは子供なのか、夢を叶えるために大人になろうとしているのか、大人になるために夢を忘れようとするのか、モラトリアムの中でもがき悩む話。ラストにかけてストーリーはなぜ友達をやめてしまったのか、2人の間で起こった悲劇と主人公の罪が明らかとなる。主人公は切ない真実に直面し戸惑い、等身大の自身が溢れる。
ラストでは主人公が見せる子供らしさに何故か大人を感じる。大人とはいったいなんなのか、悪ぶることか、現実的になることか、親を嘲笑うことか、働くことか、それとも…。主人公の成長を感じてほっこりした。
塩犬

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