日向日向

アトラクション -制圧-の日向日向のレビュー・感想・評価

アトラクション -制圧-(2017年製作の映画)
3.5
冒頭の衝撃

気になってた今作。確実にタイトル詐欺ですが、僕は好きですぞ。
タイトル的にはインディペンデンスデイ的な感じですが、どちらかと言えば宇宙人との恋愛を描いているので全く的外れなタイトルです。

この映画は、宇宙船が墜落してくる冒頭20分が素晴らしい! ロシアの音楽のリズムに合わせながら、絵としては凄惨な破壊シーンを描いていくわけですが、物凄い予算がかかっています。
マンションが倒壊し、スタジアムの席が吹き飛び、噴煙が吹き荒れるーーそのシーンの特撮は屈指の仕上がり。これだけでも見る価値はあるでしょうね。
あと、宇宙人のスーツが、それに伴う躍動がカッコ良すぎます。それだけでご飯3杯はいける仕上がりです。終盤の乱戦シーンとか、脚本のガバさを忘れさせるくらいの圧倒感です。

しかし…人間パート、ドラマパートがきつい。
中弛みですね。序盤の雰囲気、ノリで進んでいけばいいものの、あまり共感できないキャラクター、ストーリーラインに首を傾げてしまいました。
どいつもこいつも私利私欲で行動しすぎというか、自分勝手というか…綿密に描けているのならいいけれど、それも乏しいから終盤の混沌とした雰囲気を理解しきれなくなりますね。
脚本の矛盾も散見できたため、ただただ惜しい、の一言です。

ロシアのやたら金をかけたB級映画。
賛否は別れるし、人間面はあまり評価できないけれど……それでも自分は好きです。
序盤の特撮と、終盤のカオスな戦闘シーンだけでも見る価値は十分にあるネ!
日向日向

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