不死が実現した世界で、命に限りある最後の人となったニモが今までの人生を振り返るSFファンタジー。
これは何とも壮大で不思議な、魅力ある作品!
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督作品。
こないだ観た「神様メール」の人でした。
最初、観ていて戸惑うのですが、人生の岐路で選択肢があり、どの人生もが彼の人生だったという事なのでしょうか…?
離婚する両親の、どちらに付いていくか、それが最初の選択肢。
動き出した列車の母の手を掴めるか、掴めず父の元に残るか。この場面が繰り返し出て来ます。
列車から見る線路が分岐したり重なったりするところがそのまま人生の岐路を暗示していたと思います。
アンナと運命的な出会いと別れ、固い結び付き。
年上の彼を忘れられないエリースとの結婚と心を病んでしまった彼女との生活。
適当に決めた、自分に尽くしてくれるジーンとの結婚生活。(ジーンがアジア系なのがちょっぴりひっかかりますけど、まあまあ…)
正しいとか間違いとかではないけど、その選択をしたことで、その責任は負わないといけない、そこに向き合っていくのが人生だと言いたいのかなと思いました。
アンナとは魂の結び付きのような感じがして、2人のドラマは胸が熱くなります。特に15歳の場面。
映像がとにかく綺麗で、音楽もいい!
煙や事故が元に戻る所。
エリースが子供等にドン引きされながら踊る「ロックバルーンは99」とか「スイートドリームス」などはドンピシャ世代なので気分が上がります。
ラストシーンの意味がわからなかったので分かる人、教えて下さいm(_ _)m