たつなみ

ミスター・ノーバディのたつなみのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
2.5
『あの時今のカミさんでは無く、あの人を選んでいたら…』
『あの娘にちゃんと告白していたら…』
『あの時あの会社に入っていたら…』
…私はこの手の妄想をしょっちゅうしているので、この監督に共感出来る部分はある。

生きることは言わば”選択の繰り返し“。
今の自分はその時々の選択で出来ていると言える。

寿命で死ぬ事が無くなった人類と、寿命が尽きかけている主人公。
どちらが幸せなのだろう?
『人生の価値』という観点から考えると、
命に限りがある世界の中では、ほんの些細な選択もとても大切なものなんだと思い知らされる。
『選ばないのも選択の一つ』という考え方もなかなか深い。
主人公の名前が『ミスター・ノーバディ(誰でもない)』というのは、言い換えれば観客一人一人を表している様に思う。

哲学的なテーマでキライでは無いが……。
正直、長い!
複数のエピソードが断片的に語られるので最初は訳がわからないし…。
結局、ノーバディ氏とは何者だったんだろうか?
多分そんな事はどうでもいいってことなんだろうが。