Arbuth

ミスター・ノーバディのArbuthのレビュー・感想・評価

ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)
3.8
「もしあの時あの道へ進まなかったら」「もしあの時勇気を出して声をかけていたら」大人になれば誰でもそんなたらればを振り返ることがある。選択しなかった別の人生を夢想することも一度や二度じゃない、そんな大人が大半だと思う。だけど後ろばかり向いてもいられない。選択を恐れていてはどこにも進めない。
結局彼は、ニモは、どんな人生を選択してきたのか?また、選択してこなかったのか?
選択を明らかにしないラストは希望と不安を等しく孕んでいる。観たとおりに受け取れば彼はまだ何も選択していない。本当に全てのストーリーは彼の一炊の夢だったのか?
人生を選ぶことは恐ろしい。でもだからこそ尊い。そんなメッセージが込められていたように感じた。
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