くろねこヤマ子

ソフィア・コッポラの椿姫のくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

ソフィア・コッポラの椿姫(2016年製作の映画)
3.6
少女たちの心を
プリズムの光のように
キラキラと映しだす。

ソフィアコッポラの良さは
繊細さだと思う。

その彼女がオペラを
それも椿姫を演出するという。
期待しちゃうよね。
マリーアントワネットくらい
捻じ曲げてくれちゃうことも。

が、物足りなかったな。

主演のフランチェスカちゃんが
悪いわけではないけれど、
女の子特有の冷めたポップさ

みたいなものを求めて観に行くと
イタイ目みるよって作品でした。

だってフランチェスカちゃん、
イカツイんだもの。
アンミカさん…なのだもの。
まぁまぁ強め。

人は見た目が100%とは言わないけれど
イメージっちゅうものが
案外ものを言うわよねぇとしみじみ。
儚い演出もあったのかな。
私には届きませんでした。

けれど。

ヴァレンチノ創始者たっての
コッポラ演出ご指名だし、
メインのドレスは御大自らが
デザインしたものだし、
舞台美術はネイサン・クロウリーだし、
衣装も空間も
それはそれは素晴らしかったです。

ドレスが生き物のようでした。
眼福、トキメキ、キラキラ。

純粋にオペラを楽しむ人には
悪いところのない作品。
ちゃんとしてる。
みなさんお上手だと思います。

ソフィアコッポラ色は弱めってだけ。